今年のノーベル化学賞はゲノム編集技術を開発した二人の女性に決まった。
ゲノム編集とは
生命の設計図であるDNAの任意の一か所を切り取り自由自在に書き換える方法がゲノム編集技術。
ゲノム情報を編集するバイオテクノロジーであり、DNAの塩基配列を正確に変えることができる。
実際には、目的の遺伝子を切るはさみ(ゲノム編集ツール)を使って細胞の中で正確に切断し、
細胞のもつ修復機能を利用して改変するのがゲノム編集技術である。
こちらに詳しくあります。
https://www.kaku-ichi.co.jp/media/tips/technology/genome-editing-genetic-recombination
この技術は品種改良や医療への活用が期待されている。
たとえば、生産性の高い稲や身の厚い鯛、日持ちが良く糖度の高いトマト、病気の治療や薬の開発など
しかし、生命の設計が人間の意志で変えられてしまうことに倫理面での検討や特定の遺伝子を改変することによる安全性についても議論が必要である。
アメリカや日本は突然変異は自然界でも起こるから問題ないとして表示義務を必要としないとしている。
しかし、欧州司法裁では安全性に疑問があるので、ゲノム編集作物にもGMO(遺伝子組換え作物)規制適用と判断されている。
ノーベル賞の受賞を決めた王立科学アカデミーは「この技術の力は深刻な倫理的・社会的問題も提起されている。この技術が慎重に規制され、責任をもって使用されることが最も重要」と指摘した。
2020年10月08日
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