公園にテントを建てて住んでいたり、
地下道でダンボールでくるまったりしている人たちです。
ビッグイシューを街角で売っていたり、
アルミ缶を袋いっぱい集めてリヤカーや自転車を押している人もいますね。
ビッグイシューは1冊350円のうち180円が販売者の手に入ります。
アルミ缶は袋いっぱい集めても80円くらいだそうです。
私はビッグイシューを買う時に声をかけるくらいかな。

全国に6541人おられるそうです。
2001年には2万人だったから少なくなったのでしょうか。
日本は先進国の中で最もホームレスが少ないそうです。
でも目に見えない「貧困」がいっぱいあります。
ネットカフェ難民やカプセルサウナで過ごす人。
そんなお金があるならアパートに住んで定職に付けばいいと思うかもしれませんが、
アパートに入るには、保証人や敷金、当座のお金がいります。
それがないから、どうしようもなくホームレスをしている人が多いと
NPO法人自立生活サポートセンター・もやいの大西蓮さんに聞いた。
http://www.npomoyai.or.jp/moyaijigyo
食べるものがない飢餓状態の絶対的貧困は世界的に豊かになってきているので36.4%から14.5%と少なくなった。
いえ、決して少ないとは言いませんが・・・
相対的貧困という視点で見ると
日本は16.1%でとっても悪い数字。
割合で言うと
生活保護は1.6%
セクシャルマイノリティが6%
高齢化率が26%
あんまりパッと分かりづらい数字ですね。
では金額で言うと、
相対的貧困=
世帯全員の可処分所得÷家族人数の上から下までの中央値6000万人目の人の収入の÷2
以下で生活している人の割合です。
つまり、現在日本の中央値が、月額20万円ですからその半分10万円以下がひと月の収入の人です。
貧困が見えづらくなってきていると言われています。
最低賃金でフルタイム働いても12〜13万円。ここから税金と社会保障を引かれます。
特に、母子家庭の場合
就労率は80%もあるのに、平均の年収180万円です。
貧困率は54.6%
子どもの貧困も13.7%と高い。
みんな放課後は塾や習い事で忙しいが貧困家庭の子どもたちは行くところがない。
そのうち「どうせ私なんて・・・」
自暴自棄。貧困の連鎖。
これ絶対止めないといけません。
25歳から34歳の非正規労働者数が
1990年106万人
2010年300万人
新卒の4割、大卒の4人に一人が非正規労働者です。
私たちの収入は
就労・援助(扶助)・資産運用・年金や生活保護などの社会保障の4つの形しかありません。
就労や社会保障が崩れていけば、貧困率がもっとあがります。
憲法25条では、全ての人が健康で文化的な生活を送る権利があるとあります。
そのために生活保護を受けようとすると、
怠けている、素行不良、親族の援助が得られるのではと白い目で見られることがあります。
しかし、本当に困っているなら個人の生活権を守るために生活保護は支給されるべきです。
生活保護申請に同行すると、係りの人は話をよく聞いてくれるけれど申請が進まないことが多々あるようです。
社会福祉予算の3%が生活保護。
(高齢者51%・障害者27%・母子6%・働ける人16%の割合です。)
困っている状態は早期に解決したほうが生活保護から抜け出す期間も早いと聞きます。
困窮者の自立支援に積極的に乗り出せば、将来的に財政もゆとりが出てくるし、格差も少なくなるのではと思われます。
見えづらい貧困に光を当てて、相対的貧困率を少なくする方策を考えていくことが必要です。
もやいの大西蓮さんの講演会の覚えのために書きました。(文責は落合)