「1972年にストックホルムで最初の環境サミット開催。
それから6月5日は「環境の日」なんだ。
今日は環境のことをしっかり考えてみない?」
毎朝届くメルマガ「一日一善之」の Vol.4865をみて、そうだ、考えようと…
「人新世」がひらめいた。
「人新世」とは地質学の概念で、ジュラ紀や白亜紀のように、人類の経済活動の痕跡が地球の表面を覆いつくした時代ということで、まだ確定はしていないけれど、提言されている。
人類の痕跡というと産業革命以来、例えば、道路や建築物、農地、ゴミ捨て場に至るまで、人間の経済活動の手が届いていないところはなく、2020年にはコンクリートや金属など地球上にある人工物の総重量が生物の総重量を上回り、1兆トン以上あるそうだ。
そのような時代を生きているけれど、格差は拡大し、環境破壊は進み、もう元に戻れない状況にまで追い込まれている。
しかし、大部分の人はそう感じていても見て見ぬふりをする、無関心、あるいは自分事ではない他人事とする観客民主主義がはびこっている。
もう随分前からそう思って発信もしてきたつもりだが、至らなさを反省。
現代社会の格差拡大と環境破壊を止めるためには、資本主義のグレートリセットが必要。
今までのマインドセットでは解決できない。
かつてマルクスは、『資本論』のなかで、無限の経済成長を目指す資本主義が、格差を生み出すだけでなく、人間と自然の関係を大きく歪め、「修復不可能な亀裂」を生み出すことを批判していた。最晩年には、平等と持続可能性のために、「脱成長」の立場を受け入れるようにさえなった。
まず考えなければいけないことは、いくら社会主義でも、経済成長を続けながら、環境負荷を減らしていくことには困難だということ。
新自由主義では市場優先なのでお金さえあればあらゆるものを商品として扱い、収奪と貧困を生み出していきます。
水や電力、ガス、住居、医療、教育など、誰もがそれなしに生きていけないものは、商品化すべきではなく、社会的に共有され、管理されるべきだ。これが〈コモン〉=公共財という考え方で、晩期マルクスの「脱成長コミュニズム」というビジョンの中にある。
重視すべきは、市民たちが自らの手でコモンを民主的に管理すること。
できるだけ多くの富をコモンとしてシェアし、そして一緒にスローダウンしていく「脱成長コミュニズム」への大転換が必要だ。
その為にも現状を正しく認識し、自分事として行動していこう!
「人新世」を破滅への短い新世紀に終わらせないために!